4年ぶりにブログを見てみた
ふと、このブログの存在を思い出し、「猫とシュークリーム ブログ」と検索してみた。URLは忘れていたけど、ちゃんとこのページが出てきてくれた。
今日は2020年の3月12日です。
前回、このブログの記事を書いたのは2016年の11月30日だそうです。
時が、流れている。
プロフィールに29歳と書いてあるのにも驚いた。
私は今、33歳になっている。
29歳の時と変わらないのは、今も同じ家に猫とふたりで暮らしていて、筋肉少女帯も好きで(昨年の12月23日のライブにも行ったよ)いること。
コーヒーがやっぱり苦手なこと。落語もまだ大好きで、柳家喬太郎師匠の高座があればすぐにチケットを取ること。
オタクなこと。
29歳の時と変わったのは、好きな職場に勤めていて、毎日楽しく過ごせていること。
それが一番大きいなあ。
世界は今コロナウイルスに侵されている。
我が職場(教育現場)もコロナの影響で、休校期間がまた延長されてしまいました。学校には生徒がいないしイベントも中止になったりで、職員室にいるものの、まあちょっとヒマです。なので、このブログを書いたりしているわけです。
そんな2020年も、数年後に振り返ったら「そんなこともあったなあ」と言う過去になっているのかな。
仕事、辞めてました
8月末に「ヤメカゼが吹いている」という投稿から、早3ヶ月。
あの記事を書いた直後、仕事辞めました。
前回の日記の東京旅行で出会った人々や、参加したイベントで過ごした時間の中で
「自分は何をやってるんだろう」と、現実を客観的に見ることができたのが幸いでした。
音楽で背中を押してくれたアーティスト、笑顔で料理を作って食べさせてくれた人、話をじっくりと聴いてアドバイスをくれた人。
ありきたりな言葉だけど、人との出会いってとても偉大だ。
毎日頭痛薬を飲むこともなくなったし、スマホの着信に怯えることもない。一挙一動に注意を払って、誰かの顔色を盗み見ながらようやく声をかけることだってしなくていい。
死にたいと思うこともなくなった。辞めて本当によかった。
先週末、飛行機に乗って、筋肉少女帯のライブに行きました。
ライブ中に上司の顔が浮かんで、ライブに集中できないなんて馬鹿らしいことがない、
心から楽しめた初めてのライブだった。
ライブは現実逃避ではなく、今を楽しむためのもの。
楽しかった。
ヤメカゼが吹いている
身内の間だけで通じる言葉というものは、どのコミュニティにもあるものだ。
筋肉少女帯との日々 + 「地獄のアロハ LIVE Blu-ray&DVD 発売記念ツアー」
最後にブログを書いたのはいつだったのか、思い出せないほど間が空いちゃったけど生きてたんだぜ。
年度末の繁忙期で心身ともにバッキバキに折れてから、ブログを書く気が起きず夏の盛りもそろそろ終わる頃かという時期になってしまった。
2015年の初夏に筋肉少女帯と出会ってから、きょうまでほとんど筋少と“特撮”、オーケンソロの音楽しか聴いていない。オーケンの世界から抜け出せなくなってしまったのだ。ルサンチマン渦巻く筋少の音楽世界が、窮屈で苦しいサラリーマンの心にあいていた穴に見事にガチッと嵌ってしまったせいだ。
筋少のライブに行くことを私は「延命措置」と思っているのだけれど、あながち冗談でもなかったり。仕事中心の毎日を乗り切るためには、少し先に生きる楽しみを置いておくことはとてもとても重要だ。
他のコミュニティにもう少し頼れれば何か変わるんだろうけど。友達とか、家族とか、恋人とか。恋人?知らない人ですね…。
ブログに浮上しなかった間も、やっぱり筋肉少女帯およびオーケンによる延命措置で生きながらえていた。
昨年末の筋少ライブ後は、
・歌って!筋肉少女帯(4月)
・オーケン・プチ復活のほほんトーク in 博多(6月)
そして先週は
・筋肉少女帯人間椅子「地獄のアロハ LIVE Blu-ray&DVD 発売記念ツアー」@豊洲PIT
に参加。
▶︎オーケンのポリープ除去手術前の4月ライブは、彼の歌声が戻って来るのか心配で、楽しくもどこか切ない思いで過ごした。
人間椅子のノブアニキの吸引力がすごくて登場10秒でもう大好きになっちゃったり、ステージ下手の前列に行けたのでおいちゃんの笑顔浴びまくりで、もちろんすごく楽しんだんだけどね。
▶︎手術後の初めてのイベント、博多のほほんトークでは狭い会場に颯爽と現れた「特攻服じゃないオーケン」に喜びが爆発。至福、いや私服だ!掟ポルシェさんとの楽しすぎるトークに笑いっぱなしで、ギターの弾き語りでは戻って来た彼の歌声に思わず涙腺が緩んだ。
イベント後のサイン会&握手では、緊張のあまりに震えるちっちゃい声で
「いつも***から東京のライブに行ってます。今回は福岡にきてくれてありがとうございます…!」
と言ったらオーケンは
「えっ、***から?たいへんだねえ〜ありがとお〜…もう早く東京に引っ越しておいで?」
………こうやってファンは人生を狂わされるんだね!
目を見てそんなこと言ってもらえたらさあ〜仕事辞めて引っ越しちゃうよね〜!?引っ越せないけども!?
この話を、後から登場する筋少のファンの方々に言ったら「そういうこと言うから〜!」ってどこか遠い目をして笑っていた。彼らは、まさに筋少のために上京し東京の住人になったという、いわば人生を狂わされた先輩たちであった。
▶︎そして先週末、8月21日は待ちに待った筋肉少女帯人間椅子「地獄のアロハLIVE Blu-ray&DVD 発売記念ツアー」だった!
オーケンがロックバンドのボーカリストとして復活するのを初めて見られる日(その前にあったライジングサンは私は不参加。だって北海道だぜ…)。
しかもあの人間椅子とのコラボというわけで、イレギュラー盛り盛り。
ライブ前日の土曜の夕方〜夜は、贔屓の柳家喬太郎師匠を目当てに浅草演芸ホールに。
中入りでは瓶の三ツ矢サイダーで喉を潤しつつ、谷中で買った猫のしっぽという焼き菓子をもぐもぐ。うまい。非日常で食べるものはなんだって特別においしい。
久しぶりの喬太郎師匠(1年ぶり位?)に思わず「喬太郎〜〜!」、師匠は「えー、こうして名前を呼ばれるとね、やる気がなくなるってもんで」なんて笑わせてくれる。そんでもって、ネタはもう喬太郎さんアンタ楽しくてしょうがないでしょ!?って言いたい「ウルトラマン落語」であった。もうわけわかんないままに笑わされてるあの感じ。はい、やっぱり好きです師匠。
そして21時を回ってから高円寺のとあるカフェを目指す。というのも、ツイッターで度々目にしていたこのお店、どうやら筋少ファンが集うらしい。詳細は分からないが、もう勢いだけで総武線にゴトゴト揺られて降り立った高円寺。
「あなたを乗せて自転車こいだ 真夜中の純情商店街」というGOING STEADYの名曲が頭に流れてまた別の感動が。旅って楽しいね。
結果、行って本当によかった。
こぢんまりとした居心地のいいカフェでは、超気さくな素敵なオーナーさんのヘルシーで美味しいご飯が味わえ、店内では筋少椅子のDVDが流れている!カウンターにはオーケンの著書が置いてあるしで。
どうやってこのお店を知ったの?と尋ねられて、ツイッター&筋少のことを話したらもうあっという間に常連のような親しさに。
他のお客さんが帰った後、明日のライブの席の話になったところ、なんとオーナーさんと席が隣同士ということが判明!こんなことってあるんだなあ…
ちなみにお店はこちらです。〈星ノ夜ノボート〉
ライブの楽しさは書きようがない。
人間椅子の世界に生で初めて圧倒され、しかしいつしか重低音に身を委ねてヘドバンを繰り出す自分がいた。
筋少は1曲目の「イワンのばか」からダバダバ涙が流れて顔がぐしょぐしょになる有様。よかったーオーケンが帰ってきたー…。
自分にとって特別な「ワインライダー・フォーエーバー」も演ってくれて、これまた静かに泣き続けながら拳を振り上げ手を振り…
これ以上書くと気持ちが悪い人になってしまうので自重。
人間椅子、筋少、そして筋肉少女帯人間椅子の3バンドという、改めて言葉にするとなんだよそれ!?なラインナップの夢か現かの一夜。
物販でTシャツとブルーレイも買って、購入特典のサイン入りポストカードもいただいてホクホク。
さらに嬉しい出来事。奇跡的に隣の席になったカフェのオーナーさんが打ち上げに誘ってくださり人生初のアフター?へ参加!
はじめは体力の限界&極度の人見知りのため、お誘いいただいたのを遠慮してしまったのだが、打ち上げ会場を私の宿近くに選んでくださるという神のごとき優しさに触れて、図々しくも輪に入ったのだった。
のんびりと穏やかで楽しい時間を過ごせて、これでもかという素敵な一夜。
今回の旅の教訓:人の優しさには甘えてみるのも大事。人見知りと遠慮は時に損。
次は11月26日、EX THEATER ROPPONGIでの「再結成10周年 パーフェクトベストTOUR」。
チケットはもちろん発券済。ホテルも押さえた。
さて、次のご褒美までブルーレイを繰り返し見ながら、生きてあげようかな。
ちなみにライブの翌日、月曜に台風9号が関東上陸。
帰りの飛行機が欠航になり、もう1泊して帰った。
現実に戻りたくないという思いが、幸か不幸か台風によって1日だけ実現したのだった(笑)。
#私を構成する9枚
ツイッターで見かけたタグ #私を構成する9枚
こちらでも載せておきます。
左上から右下へ順に、聴いていた時系列に並んでいます。
- さくらの唄/GOING STEADY
- jupiter/BUMP OF CHICKEN
- 教育/東京事変
- BLANKEY JET CITY 1997-2000/BLANKEY JET CITY
- FAB FOX/フジファブリック
- 風景描写/音速ライン
- COWBOY BEBOP SOUND TRACK1/菅野よう子 ほか
- THE BLACK PARADE/MY CHEMICAL ROMANCE
- キラキラと輝くもの/筋肉少女帯
ゴイステのさくらの唄が高校1年で、筋少のキラキラと輝くものが2015年。
時代を行ったり来たりしながら今も聴き続けている9枚です。
雪の朝は憂鬱で
家鳴りで目が覚めた。ミシッ、バキッという乾いた音が頭上でする。ブラインドの隙間から差し込む白けた明るさに、「もう朝か」とソファから身を起こすと肩の関節がパキ、と音を立てた。家も身体もパキパキとやかましい。
いつもと違う妙な明るさにブラインドをめくると、そこには一面の雪景色が広がっていた。夜の間に随分と雪が降ったようで、車の上には10cm近くも積もっている。家鳴りの原因は気温の低下と雪の重みだったらしい。
雪の白さは寝起きの目を焼いた。雪を喜べる無邪気な頃はとうに過ぎていて、明朝まで続くという雪の予報に「月曜は仕事に行けるのか」という気がかりが一番に頭をよぎる。ここ九州の南端は雪に弱く、すぐに交通が麻痺してしまうのだ。
静まり返った白い世界に、しんしんと降り続ける雪の音がやけにうるさく感じる。
さっきまで傍で眠っていたはずの猫はどこかへ行ってしまった。
土とコンクリートをすっかり覆ってしまった雪を眺めていると、無力感がじわりと思考を占領して、何もしたくなくなってしまい再びソファに倒れ込む。
雪は嫌いだ。半端に凍った地面に足を滑らせた14歳の朝から。
何もない誰もいない朝。
こんな寒い日に遠くへいってしまった人。思い出すあの顔も14歳だ。